BackWPupとは?
mixhostに導入可能なWordPressでWebサイトを運営する場合、バックアップを用意しておくのは必要不可欠な作業となります。
バックアップの取り方が分からない、管理が大変で面倒などの理由でバックアップを用意していないという方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、WordPressでWebサイトを長い間運営していくほどデータも蓄積されますし、WordPressの設定をメンテナンスしていたらWebサイトが表示されなくなってしまったなど、もしもの場合にすぐに戻せるようにバックアップを用意する必要があります。
今回ご紹介するのは、WordPressのバックアップを自動で定期的に行ってくれるプラグインである【BackWPup】です。
【BackWPup】は無料で導入できるプラグインで、最初に設定しておけば自動でバックアップを定期的に行ってくれる上に初期設定方法も簡単です。
また、バックアップの対象や自動バックアップのスケジュールの設定、手動でのバックアップも行えますので、
WordPressでのバックアップを考えている場合におすすめできるプラグインとなります。
mixhostでは、過去14日間分のデータを自動的にバックアップしているため直近のバックアップからの復元は行えますが、例えば設定をメンテナンスしたり運営しているWebサイトのデザインを大きく変更したりする場合など任意のタイミングでバックアップを取得するときは14日間より前のバックアップデータが必要になる場合もありますので、個別にバックアップを行うようにしておいた方が良いでしょう。
今回はBackWPupの導入方法から使い方までを解説していきます。
BackWPupの導入方法
導入するサイトのダッシュボードから「プラグイン→新規追加」と移動し【BackWPup】と検索し検索結果から【BackWPup】の【今すぐインストール】をクリックしインストールしましょう。
インストールが完了したらそのまま【有効化】を行ってください。
BackWPupの使い方
次に、インストールし有効化したBackWPupを実際に使用してみましょう。
インストール後のBackWPupの設定は次の手順を踏んでいきます。
- バックアップのジョブを作成する
- 作成したジョブを実行する(自動または手動)
- バックアップされたジョブのログを確認する
〈1〉バックアップのジョブを作成する
BackWPupを有効化した後は初めにバックアップのジョブを作成します。
バックアップはこのジョブの設定に従って行われます。
ダッシュボードのBackWPupメニューにある「新規ジョブを追加」を選択すると、ジョブの作成画面に遷移します。
ジョブの作成画面に遷移すると、下記画像の一般タブが選択された画面が開かれます。
一般
一般タブの設定欄については下記のとおりです。
ジョブ
・このジョブの名前
ジョブの名前を命名します。バックアップのジョブを複数作成する際にはどのようなバックアップなのか分かるような名前にするとよいでしょう。
バックアップの設定には直接関係ないので好きな名前を付けて問題ありません。
ジョブタスク
・このジョブは...
バックアップ対象のファイルを選択します。
バックアップを行いたい対象ファイルにチェックを入れる必要がありますが、デフォルトでチェックが入っている以下3点にチェックが入っていれば一先ず問題ありません。
- データベースのバックアップ
- ファイルのバックアップ
- インストール済みプラグイン一覧
バックアップファイルの作成方法
・アーカイブ名
バックアップを行った際のバックアップファイルのファイル名になります。
特に指定がなければデフォルトのままで問題ありません。
デフォルトの「%Y-%m-%d_%H-%i-%s_%hash%」の場合、2023年2月28日の20時11分にバックアップを行ったらバックアップファイル名は「2023-02-28_20-11-44_UUDIOCOX01.zip」のようになります。
・アーカイブ形式
以下の3つから選択可能です。
- Zip
- Tar
- Tar GZip
使用している環境によって選択すればよいです。
Windows系を使用している方は「Zip」、MAC系やLinuxやUnixを使用している方は「Tar」か「Tar GZip」を選択しましょう。
ジョブの宛先
・バックアップファイルの保存方法
バックアップしたファイルをどこへ格納するかを選択します。
任意の方法で問題ありませんが特にこだわりがなければ「フォルダーへバックアップ」が一番楽に管理しやすいです。
ログファイル
・ログの送信先メールアドレス
バックアップをした際のログを送信するメールアドレスを指定しますが必須入力ではありませんので、空欄で登録するとログは送信されません。
デフォルトではWordPressに設定されている管理者メールアドレスが登録されているようです。
複数のメールアドレスに送信したい場合はカンマ区切りで登録しましょう。
・メールの送信元
ログの送信先メールアドレスに届くメールの送信者に表示される名称です。
こちらの項目は指定がなければデフォルトのままで問題ありません。
任意で指定できますので、受け取り用メールアドレスでフィルターなどでログ用メールを分けたい場合などは設定しておきましょう。
・エラー
チェックを入れておくと、バックアップを行った際にエラーが発生した場合のみにログをメールで送信するようになります。
バックアップが行われるたびにログがメール送信されますので、バックアップ頻度が多いほど毎回メールが送信されるのが煩わしいと感じたり他のメールが埋もれてしまうなどがある場合はチェックを入れておけばメールが送られた場合のみ設定を確認すればよいのでチェック推奨です。
スケジュール
バックアップを自動で行う場合は設定が必要です。
任意のタイミングで手動で行う場合はデフォルトのままでよいため設定が不要となります。
ジョブスケジュール
以下の3つが設定可能です。
- 手動
- WordPressのcron
- リンク
手動の場合は「手動」、自動の場合は「WordPressのcron」を選択しましょう。
また、使用タイミングが不明ですがリンクを選択した場合は表示されているリンクにアクセスすると直後に設定に基づいてバックアップが開始されます。
「WordPressのcron」を選択した場合は、実行時間をスケジュールが画面に表示されます。
ここの設定したスケジューラーに基づいて自動でバックアップが行われるようになります。スケジューラーの種類を「高度」にすると細かく設定することが可能です。
上記画像の例だと毎月5日の午前3時ちょうどに定期的なバックアップが行われるようになります。
自動バックアップを設定する場合の頻度ですが、運営しているWordPressの規模や更新する頻度によるところがありますので、
毎日WordPressを更新している場合は「毎日」、時折更新する場合は「毎週」や「毎月」がちょうどよいかと思います。
また、バックアップを行う時間帯ですが、バックアップを行っている最中は少なからずサーバーに負荷がかかりますのでWebサイトの動作が重くなってしまう場合があります。
そのため、Webサイトのアクセス人数が比較的少ない時間に設定するのが影響も少なくベターです。
DBバックアップ
データベースでバックアップするテーブルの対象を選択することができます。
指定がなければ全てのテーブルをバックアップしてしまった方がよいのでこちらはデフォルトの設定推奨となります。
ファイル
バックアップするフォルダとそのフォルダ内でバックアップから除外するファイルを選択することができます。
こちらもDBバックアップ同様に指定がなければデフォルトの設定推奨となります。
バックアップファイルの容量がサーバーを圧迫するようであれば取捨選択を行い設定をメンテナンスしていきましょう。
プラグイン
デフォルトの設定で問題ありません。
宛先:フォルダー
「一般」タブでバックアップファイルの保存方法を「フォルダーへバックアップ」を行った場合に表示されるタブとなります。
バックアップ設定
・バックアップを格納するフォルダー
デフォルトの設定のままで問題ありませんが、任意のファイルパスに格納したい場合は指定しましょう。
手動自動問わずこのジョブでバックアップした場合の保存先フォルダになります。
・ファイルを削除
設定した数値がバックアップを格納するフォルダに格納できる最大のファイル数となります。
例えば自動で毎日バックアップする場合、「30」を設定したら直近30日分のバックアップファイルが常に格納されている状態となります。
数値が多ければ多いほどバックアップできるファイル数が増えますが、運営しているWebサイトの規模が大きいほどその分サーバーの容量を圧迫する可能性があります。
そのため、バックアップの頻度と調整しながら数値を設定してください。
ここまで設定を行ったら、「変更を保存」を選択することでジョブの作成が完了となります。
続けて作成したジョブを実行します。
〈2〉作成したジョブを実行する(自動または手動)
作成したジョブを実行する方法を記します。
自動で作成したジョブも動作確認のために最初の1回は手動で実行しておいた方がよいでしょう。
ダッシュボードのBackWPupメニューにある「ジョブ」を選択すると、ジョブの実行画面に遷移します。
今まで作成したジョブの一覧が表示されます。
手動実行する場合、実行したいジョブにカーソルを合わせ「今すぐ実行」をクリックすると即時でバックアップが開始されます。
バックアップが開始されるとプログレスバーが表示され現在の進捗率が視認できます。
100%になったらバックアップが完了となり、指定したバックアップフォルダにファイルが格納されています。
バックアップしたファイルのダウンロードはダッシュボードのBackWPupメニューにある「バックアップ」を選択すると、ダウンロード可能です。
今までのバックアップを行ったファイルのリストが表示されます。
〈3〉バックアップされたジョブのログを確認する
バックアップされたジョブが正常に完了しているかログを確認しましょう。
ダッシュボードのBackWPupメニューにある「ログ」を選択すると、ログの確認が可能です。
ログのリストが表示され、ステータスが「正常終了」となっていれば成功していることが確認できますが、
詳細なログ内容を確認したい場合は「表示」をクリックするとコマンドプロンプト風の画面で表示がされます。
また、「ダウンロード」であればhtmlファイル形式でダウンロードされますので任意の方法で確認を行うことが可能です。
以上でBackWPupの導入が完了となります。
とりあえずバックアップの設定を行いたいという場合はデフォルトの設定のまま使用してみて、慣れてきたらバックアップ対象の選択や実行スケジュールなどのメンテナンスを様子を見ながら行っていくととても使いやすいプラグインとなっています。
ここまでの機能が無料で使用できますので、気になった方やバックアップできるプラグインを探していた方はまずはインストールしてみて試用してみるのもよいでしょう。